2026.10.28

前橋市 経営計画実行補助金でHP制作|上限20万円と発注先の条件

補助金群馬前橋市

前橋市 経営計画実行補助金でHP制作|上限20万円と発注先の条件

「ホームページを作り直したいけれど、補助金は使えないだろうか」

前橋市で商売をされている方なら、一度は考えたことがあるかもしれません。前橋市には、ホームページの制作費を補助の対象に含む「経営計画実行補助金」という制度があります。補助率は3分の2、上限は20万円です。

当社も、前橋市の補助金の案内をきっかけに、この制度の交付要項とQ&Aを読み込みました。読んでみて分かったのは、金額の条件よりも先に確かめるべき条件が2つあるということです。1つは「商工会議所・商工会の支援を受けて作った経営計画が要る」こと。もう1つは「発注先は、原則として前橋市内に本店か支店がある業者でなければならない」ことです。

この記事では、令和8年度(2026年度)の制度の中身を、ホームページ制作に使う場合の目線で整理します。数字と条件は、すべて2026年10月28日に前橋市の交付要項・Q&Aを開き直して確認しました。

この記事の目次(10項目)

前橋市 経営計画実行補助金とは:経営計画の実行にかかる費用の3分の2を補助

まず、制度の全体像です。

前橋市の経営計画実行補助金は、前橋商工会議所・前橋東部商工会・富士見商工会のいずれかの支援を受けて経営計画を作った(または見直した)事業者に、その計画を実行する費用の一部を市が補助する制度です。実施しているのは前橋市で、申請書の提出先は支援機関(商工会議所・商工会)です。

項目内容(令和8年度)
補助率対象経費の3分の2以内
上限額20万円(1,000円未満は切り捨て)
申請の受付随時。予算の上限に達した時点で終了。ただし令和9年1月29日まで
事業の完了・報告令和9年2月26日まで
申請書の提出先計画づくりの支援を受けた商工会議所・商工会
予算の目安Q&Aでは、予算2,000万円÷上限20万円=100件を目安に採択する予定

Q&Aには「補助金申請には審査がありますので、必ず交付されるものではありません」とも書かれています。申請すれば必ずもらえる制度ではありません。

対象になる人

交付要項の対象者は、次の条件をすべて満たす事業者です。

  • 前橋市内で1年以上続けて事業を営み、その事業で収益を得ている中小企業者・個人事業主(創業1年未満でも、市の特定創業支援等事業の証明書があれば対象になりうる)
  • 前橋市の市税を完納している
  • 商工会議所・商工会の会員でなくても申請できる
  • 補助事業が終わったあとも、計画期間の3〜5年にわたって支援機関の支援を受け続ける意思がある(交付要項の交付条件1。Q&Aでも、事業終了後に3〜5年のフォローアップがあると説明されている)

次の業種は対象外です。

  • 農業・林業、漁業、電気・ガス・熱供給・水道業
  • 学校教育、医療・福祉
  • 政治・経済・文化団体、宗教など一部のサービス業、公務
  • 風俗営業

もう1つ、見落としやすい条件があります。令和7年度にこの補助金の交付を受けた事業者は対象外です。令和4〜6年度に交付を受けた事業者は、支援機関のフォローアップを受けて市への報告が済んでいることが条件になっています。

ホームページ制作は対象になるか:交付要項に「Webサイト構築・刷新」と明記

対象経費は4つの区分に分かれています。

区分主な中身
広報費チラシ・ポスター、のぼり・看板、新聞・インターネット広告、Webサイト構築・刷新にかかる経費、求人マッチングサイトの登録費、見本市の出展料など
賃借料機器・設備のリース料、会場の借り上げ料、計画に基づいて新たに契約する市内の事業所の賃料
委託外注費計画の遂行に欠かせない業務の一部を外部に委託・外注する費用
設備備品費耐用年数1年以上・税込10万円以上の設備・備品(設備備品費だけの事業は対象外。補助の上限は広報費の2分の1)

ホームページの制作・作り直しは、広報費の「Webサイト構築・刷新にかかる経費」に当たります。Q&Aにも、国の補助金で設備を入れ、並行して「当補助金でホームページをリニューアルする」ことは可能、という例が出てきます。

「販路開拓等」に役立つことが前提

ただし、どんなホームページでもよいわけではありません。対象になるのは、経営計画に位置づけた事業で、販路開拓等に役立つものです。

Q&Aでは「販路開拓等」を次の4つと説明しています。

  • これまでしていなかった販売方法を取り入れる「販路開拓」(例:実店舗だけでなくインターネットでの受注を始める)
  • 顧客への接触方法を増やす「顧客開拓」
  • 高付加価値化による「単価向上」
  • リピーターを増やす「継続率向上」

ホームページを作るなら、「ネットで注文や予約を受けられるようにする」「新しい客層に知ってもらう」といった、計画のどの目的に効くのかを説明できることが前提になります。省エネなどのコストダウンだけが目的の事業は対象外です。

対象外になる費用

交付要項で対象外とされている費用のうち、ホームページ制作で関係しそうなものは次のとおりです。

  • 交付決定の前に発注・契約・支払いをしたもの
  • 消費税などの税金(補助の計算は税抜きの金額で行う)
  • パソコン・タブレット・カメラなど、汎用性があって目的外にも使えるもの
  • 自社内部の取引、人件費、仕入れ
  • 3親等以内の親族、親会社・子会社などの関連会社に支払うもの

広報費の例示は「Webサイト構築・刷新にかかる経費」で、毎月の保守料やサーバー代については、要項に書かれていません。制作後の保守も含めたいときは、申請の前に支援機関に確かめてください。

いくら補助されるか:税抜30万円で上限の20万円に届く

補助額は「対象経費(税抜き)の3分の2」と「20万円」の、どちらか低いほうです。交付要項の計算方法で、当社が早見表を作りました。

制作費(税抜き)補助額事業者の負担(税抜き)
15万円10万円5万円
20万円13万3,000円6万7,000円
30万円20万円(上限)10万円
45万円20万円25万円
60万円20万円40万円

上限の20万円に届くのは、税抜きの対象経費が30万円のときです。それより大きい制作では、補助の割合は3分の2より小さくなります。消費税は補助の対象外なので、実際に払う額は、表の「事業者の負担」に消費税を足した金額になります。

また、補助金は後払いです。事業を終えて実績報告をし、補助額が確定してから請求する流れなので、制作費はいったん全額を自分で支払います。

申請の流れ:商工会議所・商工会の事前面談から

交付要項とQ&Aに沿うと、流れは次のようになります。

1. 前橋商工会議所・前橋東部商工会・富士見商工会のいずれかに電話で連絡し、事前面談を予約する(面談はオンラインも可。予約状況によって予約受付を締め切る場合がある)
2. 事前相談シートを作り、面談を受ける
3. 支援機関の支援を受けながら、財務状況を含めた自社分析をして、計画期間3〜5年の経営計画を作る(見直す)
4. 支援機関が「支援計画書」を発行する(Q&Aでは発行に2週間程度)
5. 見積書などをそろえて、支援機関に申請書を出す
6. 市が審査し、受付からおよそ30日以内に交付の可否を通知する
7. 交付決定のあとで発注・制作・支払い
8. 令和9年2月26日までに完了し、実績報告
9. 補助額が確定したら請求し、支払いを受ける

申請書類は、交付申請書兼誓約書、補助事業内容説明書(図表を含めて4ページ程度)、事業費予定内訳書、見積書、事業所の所在地を証明する書類(法人は登記事項証明書)、決算書(個人事業主は確定申告書)、支援計画書などです。

商工会議所での事前面談で、経営計画と申請の日程を確かめる事業者と担当者(画像はAIによるイメージです)
商工会議所での事前面談で、経営計画と申請の日程を確かめる事業者と担当者(画像はAIによるイメージです)

逆算すると、年内の相談が目安

申請の受付は令和9年1月29日までですが、締切の日に申請すると、交付決定はおよそ30日後になります。交付決定が2月末になると、完了の期限の2月26日を過ぎてしまい、締切の日の申請では間に合わない計算です。

支援計画書の発行に2週間程度、交付決定までにおよそ30日、そのあと制作と支払い。こう並べると、ホームページを作るつもりなら、年内には支援機関に相談しておくのが目安です。Q&Aにも、締切間近の相談には対応できない場合がある、と書かれています。予算の上限に達した時点で受付が終わる点にも注意してください。

支払い方にも決まりがある

補助対象の経費は口座振込で支払い、令和9年2月26日までに決済を終える決まりです。クレジットカードは、2月26日までに預金口座から全額が引き落とされたことを証明できる場合に限って認められます。法人の経費を個人の口座から支払った場合は対象外です。

いちばん大事な条件:発注先は前橋市内の業者が原則

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。交付要項の交付条件の8番目には、こう書かれています。

補助対象者は、発注する業者の選定にあたっては、市内事業者(前橋市内に本店・支店を有する者)を対象としなければならない。

続けて、市内業者では施工できない工事や、市内業者では取り扱いのない設備などの発注といった、やむを得ない事由がある場合は市外の事業者に発注できる、とされています。その場合は、申請のときに理由書(様式第8号)を付けます。

つまり、この補助金でホームページを作るなら、発注先は原則として前橋市内に本店か支店がある制作会社になります。県内の別の市の業者や、県外のネット制作サービスに頼むと、原則から外れます。理由書で市外に発注できるかどうかは、要項の例示が工事や設備であることを踏まえて、市と支援機関が判断することになります。

正直にお伝えすると、当社は対象外です

当社UMEO CREATEは、群馬県吉岡町にあり、前橋市内に本店も支店もありません。この補助金を使ったホームページ制作は、原則として当社が受注できるものではありません。

また、Q&Aには「補助事業の受注者などが申請を代行することはできません」と明記されています。どの制作会社に頼む場合でも、申請は事業者ご本人が、支援機関の支援を受けて行うものです。「申請もこちらでやります」と言う業者がいたら、この点は確かめてください。

見積を取る前に確かめる5つ

前橋市内の制作会社に見積を頼む前に、次の5つを確かめておくと、あとで慌てずに済みます。

1. 自分が対象者か
前橋市内で1年以上営業しているか、対象外の業種でないか、令和7年度に交付を受けていないか。

2. 経営計画の中で、ホームページが何の役に立つか
ネットで注文や予約を受ける、新しい客層に知ってもらうなど、「販路開拓等」のどれに当たるかを言葉にしておきます。補助事業内容説明書に書く中身になります。

3. 見積は税抜きで、制作費と月額費用を分けて
補助は税抜きで計算します。毎月の保守料やサーバー代は要項に書かれていないので、見積の段階で分けておくと、対象になる部分が分かりやすくなります。

4. 発注先が前橋市内に本店か支店を持っているか
会社の所在地を確かめます。

5. 交付決定まで契約しない
交付決定の前に発注・契約・支払いをすると、対象外になります。制作会社にも、交付決定を待ってから着手することを最初に伝えておきます。

前橋市以外の会社は:県内のほかの制度

前橋市の外で事業をされている場合は、この補助金は使えません。当社のブログでは、群馬県内で使える制度をほかにも取り上げています。

制度ごとに、対象になる経費・業種・発注先の決まりが違います。どの制度も、書いた時点の内容なので、使う前に公式の資料を開き直してください。補助金の資料をAIに読ませるときの注意は、補助金をAIに聞くと古い金額が返る。公募要領の正しい読ませ方にまとめています。

この記事で扱っていないこと・ご注意

  • この記事は、前橋市の交付要項・Q&Aの内容を整理したものです。補助金の交付・採択を約束するものではありません
  • 対象になるかどうか、経費の範囲、理由書が認められるかどうかは、前橋市と支援機関(前橋商工会議所・前橋東部商工会・富士見商工会)が判断します
  • 予算の残りは公表されていないため、当社では分かりません。予算の上限に達した時点で受付が終わります
  • 当社は前橋市内に本店・支店がないため、この補助金を使うホームページ制作は原則として受注できません

出典(2026年10月28日時点)

この記事の条件と数字は、次の資料を2026年10月28日に開いて確認したものです。

まとめ:まず支援機関に電話、発注先は市内が原則

  • 前橋市の経営計画実行補助金は、ホームページの構築・刷新が対象経費に明記されている。補助率3分の2・上限20万円で、税抜30万円の制作で上限に届く
  • 前提は、商工会議所・商工会の支援を受けて作った計画期間3〜5年の経営計画と、その計画の「販路開拓等」に役立つこと
  • 交付決定の前に契約・支払いをすると対象外。制作費はいったん全額を立て替える
  • 申請は令和9年1月29日まで、完了は2月26日まで。支援計画書に約2週間、交付決定に約30日かかるので、年内の相談が目安
  • 発注先は原則として前橋市内に本店・支店がある業者。受注者による申請の代行はできない

補助金で何を作るかの前に、自社のどの業務にどれだけ時間がかかっているかを数字にしておくと、経営計画の中身も具体的になります。当社では、業務の時間を数字にする無料の簡易業務診断(15分)を行っています。

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