2026.11.08

AIでロゴは作れる?|デザイナーに頼まず8案から選んで、1日で決めた

AI活用自社の実践クリエイティブ

AIでロゴは作れる?|デザイナーに頼まず8案から選んで、1日で決めた

「会社のロゴ、ちゃんとしたのを作りたいんだけど、デザイナーさんに頼むと高いんでしょう?」

AIの導入のご相談でお客様の会社にうかがうと、本題の業務の話が一段落したあとに、こんな話になることがあります。名刺やホームページに使っているロゴが、創業のときに知り合いに作ってもらったもの、あるいはワープロの文字をそのまま使っているもの、という会社は少なくありません。

当社UMEO CREATEも、2026年8月まではまさにその状態でした。「ロゴ」と呼べるものは、立体の文字カードを緑のフェルトの上に置いて撮った写真が1枚あるだけ。背景を透明にすることも、小さく縮めることも、1色で印刷することもできませんでした。

この記事では、その状態から、AIと一緒に8つの案を作り、1つを選び、ホームページ・名刺・請求書・Googleの店舗情報まで載せ替えるまでを、実物をお見せしながらお伝えします。

  • AIでロゴはどこまで作れたのか(出来たこと)
  • AIだけでは決まらなかったこと、人が見て直したこと
  • かかった日数と、かかったお金

先に結論を書きます。8案を作って1つに決め、会社で使う物にひととおり載せ替えるまで、1日でした。 デザイナーさんに頼んだ費用は0円です。ただし、「AIに頼めば勝手に良いロゴが出てくる」という話ではありません。決めたのも、直したのも人でした。その中身を、そのまま書きます。

この記事の目次(9項目)

作る前:ロゴが「写真1枚」しか無かった

左が2026年8月までの「ロゴ」。立体カードを撮った写真。右が今のロゴ
左が2026年8月までの「ロゴ」。立体カードを撮った写真。右が今のロゴ

左の写真が、2026年8月26日の朝までの当社のロゴです。見た目は気に入っていたのですが、実務では困ることが続いていました。

  • 背景が透明にできない。 緑のフェルトごと写っているので、白い紙の請求書にもホームページにも、そのままでは置けない
  • 小さくすると読めない。 写真なので、名刺の隅やブラウザのタブの小さなアイコンにすると、ただの青い塊になる
  • 1色にできない。 白黒のコピーやFAXで出すと、文字の立体の影がつぶれる

セミナーの資料を作るたび、名刺を刷るたび、「ロゴ、どうしようか」と手が止まる。そこで、ある朝「今日中にロゴを決めてしまおう」と動き始めました。

AIで出来たこと:8つの方向の案を、一度に見比べられた

AIと一緒に作った8つの案(AからH)。選んだのは枠で囲んだF
AIと一緒に作った8つの案(AからH)。選んだのは枠で囲んだF

最初にやったのは、「1つの正解」を出させることではなく、方向の違う案を8つ並べることでした。上の図がその8案です。

  • A・C・E・H:社名の由来にちなんだ、梅の花をかたどった案。花びらを丸で組んだもの、線だけで描いたもの、朱色の判子風にしたもの
  • B・D:頭文字のUや、写真のロゴで一番効いていた「O」の丸を活かした、記号の案
  • G:花も線も描かず、点を5つ置いただけの案
  • F:絵を持たず、社名の文字そのものをロゴにした案

それぞれに、スライドの隅に白く抜いたとき・帳票に1色で出したとき・16ピクセルの小さなアイコンにしたときの見え方も、同時に出してもらいました。「どの案も、きれいな1枚の絵としては成立する。では、実際に使う場面で生き残るのはどれか」を、並べて見るためです。

ここは、AIがいちばん得意だった所です。人に頼めば「8方向の案を、それぞれ3つの使用場面つきで、午前中に」とは、なかなか言えません。

人が決めたこと:絵を持たない「F」を選んだ理由

8案のうち、見た目でいちばん「ロゴらしい」のは、梅の花の案だったと思います。それでも選んだのは、絵を持たないF、社名の文字だけの「墨のワードマーク」でした。

理由は3つあります。

1. 意味を絵で語らなくてよい。 社名のUMEOは、代表の大学時代のあだ名から来ています。梅の花を描くと「和菓子屋さん?」「酒蔵?」と、AIの会社だと分かってもらうまでに一手間かかります。文字だけなら、社名がそのまま届きます
2. どこに置いても同じ強さで効く。 帳票の1色印刷でも、スライドの白抜きでも、形が変わりません
3. 上場企業に出す資料の表紙に並んでも、浮かない。 当社は群馬の小さな会社ですが、取引先には大きな会社もあります。かわいすぎる絵は、その場面で弱くなります

この「どれを選ぶか」は、AIに聞いても決まりません。会社がどこで、誰と、どんな仕事をしているかを知っているのは人のほうだからです。

人が直したこと:「CREATEのほうが小さくなって弱い」

Fに決めて、最初に出てきた版を見た代表の一言が、「CREATEの方が小さくなって弱くなってる」でした。

上の段の「UMEO」が太く大きく、下の段の「CREATE」が添え物のように小さい。たしかに、屋号は「UMEO CREATE」で1つなのに、これでは「UMEO」だけが社名に見えます。

直し方は、文字の大きさをいじるのではなく、「CREATE」の幅を「UMEO」の幅にぴったり合わせることでした。下の段の字と字の間を広げ、2段がひとつの長方形に収まるようにする。それだけで、2つの言葉が同じ重さで並ぶようになりました。

このやり取りは、2往復で終わっています。「ここが弱い」と人が言葉にできれば、直すのは速い。逆に言えば、どこが弱いかを見抜く目は、人の側に要ります。

出来なかったこと・つまずいたこと

ここまで読むと順調に見えますが、途中で止まった所もあります。

  • 文字が全部消えたロゴが出てきた。 パソコンにそのフォントが入っていなくても形が崩れないように、文字を図形に変換する工程があるのですが、最初の1回は、真ん中の罫線だけが残って文字が1字も無いロゴが出てきました。「ファイルは出来ているのに文字が無い」という見え方だったので、気づくまで少し時間がかかりました
  • Googleの店舗情報に、ロゴを受け付けてもらえなかった。 1色の平らなロゴは、画像にすると容量がとても小さくなります。小さすぎる画像は「画質が低い」と判断されて弾かれ、1回やり直しました
  • 名刺は、作り直しすぎて戻した。 新しいロゴに合わせて名刺を墨色で全部組み直したところ、代表から「めっちゃ変えちゃったね」。以前から使っていた紺色の名刺のデザインに、ロゴの部分だけを差し替える形に戻しました。すでに人の目になじんでいる物は、まず最小の差し替えから出す。 これは、お客様の仕事でも同じだと思っています
  • ブラウザのタブに出る小さなアイコンは、変えなかった。 当社のホームページでは、AIキャラクターの「ウメ」の顔をアイコンに使っています。ロゴを新しくしたからといって全部を揃える必要はない、と判断し、ここはそのままです

決めたあと:その日のうちに、使う物へ載せ替えた

ホームページの左上に入った新しいロゴ(2026年8月26日に反映)
ホームページの左上に入った新しいロゴ(2026年8月26日に反映)

ロゴが決まったあと、同じ日のうちに次の物へ載せ替えました。

  • ホームページの左上。明るい画面と暗い画面の両方で、1つのロゴが色を切り替えて出るようにしてあります
  • セミナーのスライドの右上
  • 請求書・見積書・封筒・名刺を作るひな形。白黒印刷とFAXを通すため、ここだけは墨色ではなく純粋な黒の1色版にしてあります
  • Googleの店舗情報(検索したときに右側に出る会社の案内)のアイコンと表紙

色は、墨色と生成り色の2色だけにしました。当社の帳票は紺、スライドは明るい色、ホームページは青と、場面ごとに色を使い分けているのですが、ロゴだけは無彩色にして、どの色の上に置いても喧嘩しないようにしています。

かかった日数と、かかったお金

日数は、冒頭に書いたとおり1日です。

  • 2026年8月26日の朝:写真1枚の状態から、8案を作る
  • 同日の午前:Fに決め、「CREATEが弱い」を直し、1行版・白抜き版・アイコン版を出す
  • 同日の午前から午後:ホームページ・スライド・帳票のひな形・Googleの店舗情報へ反映

お金は、ふだん仕事で使っているAIのサービスの範囲内で作れました。追加の支払いは0円、外部のデザイナーさんにも頼んでいません。

ただし、これは「プロのデザイナーさんが要らない」という話ではないと思っています。当社が作ったのは、自分の会社が実務で困らないための、最低限の体裁が整ったロゴです。ブランドの世界観を一から作るような仕事は、やはりプロの領域です。小さな会社が「写真1枚」や「ワープロの文字」のままで困っている段階なら、ここまでは自分たちで届く、という実例として読んでいただければと思います。

会社の仕事にどうつながるのか

今回のロゴづくりでやったことを並べると、こうなります。

1. 正解を1つ出させず、方向の違う案を並べさせる
2. 実際に使う場面(帳票・スライド・小さなアイコン)で見比べる
3. 選ぶのは人。選んだ理由は、会社の事情から出てくる
4. 「ここが弱い」を人が言葉にして、AIに直させる
5. すでになじんでいる物は、最小の差し替えから出す

これは、お客様の会社で当社がふだんやっているAI活用と、そのまま同じ形です。案内文の案を複数出させて実際の相手を思い浮かべながら選ぶ、マニュアルの下書きを現場の人が直す、既存の帳票はレイアウトを変えずに中身だけ自動化する。道具がロゴになっただけで、人とAIの役割の分け方は変わりません。

当社が自社の業務でAIをどう使っているかは、「[UMEO CREATEの実践](/our-practice.html)」のページにまとめています。AIで作る取り組みの話は、アイドルのMVとサウンドノベルの記事にも書いています。

まとめ

  • AIで、会社で実際に使えるロゴは作れる。方向の違う8案を一度に見比べ、1つに決めて、ホームページ・名刺・請求書・Googleの店舗情報まで載せ替えるのに1日だった
  • 一方で、どの案を選ぶか、どこが弱いかは、AIには決められなかった。「CREATEが小さくて弱い」と気づいたのは人で、直したあとの判断も人
  • 途中で、文字が消えたロゴが出る、Googleに画像を弾かれる、名刺を変えすぎて戻す、といったつまずきもあった
  • かかったお金は、ふだん使っているAIサービスの範囲内。追加の支払いは0円
  • 「写真1枚」「ワープロの文字」のままで困っている小さな会社なら、ここまでは自分たちで届く。ブランドを一から作る仕事は、プロの領域

【群馬・北関東の中小企業・ひとり社長のAI導入をサポート】

UMEO CREATE(ウメオクリエイト)では、群馬県(高崎・前橋・太田・伊勢崎・吉岡町など)を中心に、中小企業や個人事業主・ひとり社長様向けの「AI導入・業務自動化・DX伴走コンサルティング」を行っています。

「自社の業務でもAIを使える?」「何から手をつければいいかわからない」「面倒な事務作業を自動化したい」といったご相談は、お気軽に公式LINEまたはWebサイトのお問い合わせフォームよりご連絡ください。

「うちの何にAIを使えるのか」から決めたい方へ

17問の選択式に答えるだけで、どの業務から手をつけるかがその場で分かる 「3分でわかる 業務のムダ診断」を無料で公開しています。連絡先の入力はありません。

3分の診断をやってみる(無料・連絡先なし) 紙のチェックリスト(PDF)がよい方はこちら

群馬県内でのAI導入・業務システム開発・AI研修のご相談を承っています。「何から始めればいいか分からない」段階からで構いません。下のフォームからお気軽にどうぞ。

← コラム一覧へ戻る

「AIで何ができるか分からない」
その段階のご相談こそ、歓迎です。

現状の業務の困りごとを伺うところから始めます。売り込みはしません。お気軽にどうぞ。

1営業日以内にご返信いたします。

フォームのほか、LINEでもご相談を承っています
LINEで相談する
友だち追加後、そのままトークでご質問いただけます

営業・ご提案のご連絡も、こちらのフォームからお願いいたします。
お電話での営業はお受けしておりません。