「制作実績を見せてください」
ホームページの相談をいただくと、ほぼ必ず言われる言葉です。当社にも実績のページはありますし、お見せもします。ただ、正直なところ、実績ページの画面写真を並べて見ていただいても、御社が本当に知りたいことは何も分からないと思っています。
画面写真から分かるのは「きれいかどうか」だけです。そのサイトが公開されたあと、検索から何人来たのか。何回表示されて、そのうち何回クリックされたのか。問い合わせにつながったのか。公開したあとの数字は、実績ページには載っていません。
そこで当社は、別のやり方をすることにしました。他社様のサイトの数字を出すことはできないので、当社自身のサイトの検索データを、毎月そのまま公開します。
この記事はその第1回です。直近28日間の実測値を、良くなったところも悪くなったところも、そのまま並べます。先に結論から書くと、表示回数は2.3倍に増えたのに、クリックは減りました。なぜそうなったのか、そこから来月何をするのかまで書いていきます。
小さな事務所の窓際で、タブレットの画面を見ながら少し眉を寄せている男性
制作会社の実績ページでは分からない3つのこと
まず、なぜ実績ページだけでは選べないのかを整理します。
1つめは「いつの実績か」です。3年前に作ったサイトの画面写真は、3年前の検索の話です。検索エンジンの仕組みも、その会社のサービスも、今とは違います。
2つめは「どこまでやったのか」です。画面写真からは、デザインだけを担当したのか、文章も書いたのか、公開作業や解析の設置までやったのかが分かりません。同じ「制作実績」という言葉でも、中身はかなり違います。
3つめは、いちばん大事なところで「公開したあと、どうなったのか」です。ホームページは作った瞬間が最高点ではありません。検索エンジンに読まれて、順位が付いて、人が来るようになるまでには時間がかかります。その後を見せている制作会社は、あまり多くありません。
当社も他社様のサイトについては、契約の関係でお見せできない数字があります。だから、自分のサイトなら全部見せられるという一点に賭けることにしました。
当社が毎月公開すると決めたもの
公開するのは、Google Search Console(サーチコンソール)という無料の道具で見られる、次の4つの数字です。
| 数字 | 意味 |
|---|
| 表示回数 | 検索結果に当社のページが出た回数。見られた回数ではなく「並んだ」回数 |
| クリック数 | そのうち、実際にクリックされて当社のサイトに来た回数 |
| クリック率(CTR) | クリック数 ÷ 表示回数。「並んだときに選ばれる割合」 |
| 平均掲載順位 | 検索結果の何番目に出ていたかの平均 |
この4つは、ホームページを持っている会社であれば、どこでも無料で見られます。特別な道具ではありません。当社がお出しする月次レポートも、この同じ画面から作ります。
そして、ここが大事なところですが、数字が良くない月も、そのまま出します。良い月だけ出すのであれば、それは実績ページと同じことになってしまいます。
2026年8月17日から9月13日の28日間、実際の数字
では、直近28日間の実測値です。比較のために、その前の28日間(2026年7月16日から8月13日)も並べます。
| 前の28日間<br>7/16 - 8/13 | 直近28日間<br>8/17 - 9/13 | 変化 |
|---|
| 表示回数 | 730回 | 1,697回 | 2.3倍 |
| クリック数 | 96回 | 79回 | 17回の減少 |
| クリック率 | 13.2% | 4.7% | 8.5ポイントの低下 |
| 平均掲載順位 | 11.7位 | 8.4位 | 3.3位の改善 |
表示回数は2.3倍、平均順位も11.7位から8.4位に上がりました。数字の並びだけを見れば「検索エンジンからの評価が上がっている」と言える動きです。
それなのに、クリックは96回から79回に減りました。
もうひとつ、正直に書いておきたいことがあります。当社のサービスページには、7月16日から8月13日の数字を「表示663回・クリック95回・クリック率14.3%・平均12.1位」と載せています。今回あらためて同じ期間を取り直したら、表示730回・クリック96回・クリック率13.2%・平均11.7位になっていました。
サーチコンソールの数字は、集計が後から確定するぶん、少し経ってから見ると動くことがあります。「あのとき出した数字と違う」と思われるのが嫌なので、先に書いておきます。この記事の数字は、2026年9月16日時点で取り直したものです。
朝の事務所で、印刷したA4の資料を机に広げ、指で行を追いながら確認している手元
表示が2.3倍になったのに、クリックが減った理由
ここからが本題です。表示が増えてクリックが減るのは、「来てほしい人以外に見つかっている」ときに起きます。
直近28日間で、表示回数が多かったページを並べてみます。
| ページ | 表示回数 | クリック | クリック率 | 平均順位 |
|---|
| 部屋の片付けをAIと進める記事 | 304回 | 21回 | 6.9% | 6.3位 |
| 群馬県の最低賃金の記事 | 257回 | 9回 | 3.5% | 7.8位 |
| 値上げのお願い文の記事 | 165回 | 3回 | 1.8% | 7.1位 |
| トップページ | 140回 | 27回 | 19.3% | 3.4位 |
| 手書きメモのテキスト化の記事 | 125回 | 1回 | 0.8% | 8.3位 |
表示を稼いでいるのは、暮らしまわりの記事です。部屋の片付け、手書きメモのテキスト化。検索する人は多く、順位も6位や8位まで来ています。ところが、この記事を読んだ方が当社にホームページ制作を頼むかというと、まず頼みません。読んでくださる方と、当社のお客様が別の人だからです。
一方、いちばん率が良いのはトップページで、140回表示されて27回クリック、クリック率19.3%です。これは「UMEO CREATE」や「ウメオ」といった社名で探してくださった方や、群馬の会社を探していて当社に行き当たった方が中心です。数は少ないけれど、確実に仕事につながる側の数字がここに出ています。
もうひとつ分かりやすい動きがあります。モバイルからの表示が227回から814回に増えました。スマートフォンで「部屋の片付け」や「メモ テキスト化」を調べている方に届いた結果です。パソコンで調べものをしている経営者の方に届いた数字ではありません。
つまり、こういうことです。
- 表示2.3倍は事実。ただし、増えた表示のほとんどは、当社のお客様ではない方に届いたもの
- クリック率13.2%から4.7%への低下は、分母が「関係の薄い表示」で膨らんだ結果
- 平均順位8.4位も事実。ただし、上がったのは暮らしまわりの記事の順位
数字が良くなることと、仕事につながることは別です。これは当社が自分のサイトで痛い目を見て学んだことで、御社のレポートでも同じ見方をします。
この数字を見て、来月やること3つ
数字を出すだけなら、誰にでもできます。大事なのは、そこから何をするかです。当社が10月に向けてやることを、先に書いておきます。
1つめ。暮らしまわりの記事を、もう増やしません。当社のコラムはこの記事で49本目になりますが、そのうち暮らしまわりの記事は表示だけを集めて、読まれる時間も短いことが分かっています。数を増やせば表示は伸びますが、それは自分の成績表をきれいにしているだけです。
2つめ。表示が多いのにクリックされていない記事の、タイトルと説明文を書き直します。具体的には、手書きメモのテキスト化の記事です。125回表示されてクリックは1回、クリック率0.8%。検索結果に並んではいるけれど、選ばれていません。この場合、順位を上げる作業ではなく、検索結果に出る文章そのものを直すのが先です。
3つめ。群馬県の話と、経営の実務を組み合わせた記事を増やします。当社のコラムの中で、地域名を入れた記事だけが、検索でまともに順位を取れています。群馬県の最低賃金の記事は「群馬 最低賃金」で2位に出ています。地域名は効くというのが、当社の実測から言える数少ない確かなことです。
この3つは、来月の記事で「やったかどうか」も含めて報告します。
夕方の商店の前で、閉めたシャッターの脇に立ち、スマートフォンの画面を見ている店主
御社にお出しする月次レポートも、これと同じです
当社のホームページ制作とWeb運用は、公開したあとに毎月手が入り続けることを前提に組んでいます。月次レポートは、この記事と同じ画面から作ります。
お出しするのはA4で、中身は次の3つです。
1. 今月の数字(表示回数・クリック数・クリック率・平均順位と、前の月との比較)
2. どのページが読まれたか(と、表示のわりに選ばれていないページ)
3. 来月やること(記事を1本書くのか、既存のページの文章を直すのか、何もしないのか)
3つめの「何もしない」も選択肢として書きます。効いていない施策をやめる判断も、レポートの役目だと考えているためです。
料金は次のとおりです。いずれも税別で、上記は全て一例です。ご予算に合ったプランの提案が可能です。
| メニュー | 料金 |
|---|
| ホームページ制作(ショールーム型・3ページまで) | 15万円から |
| ホームページ制作(セミオーダー・4から5ページ) | 40万円から |
| LP制作(1枚もの) | 20万円から |
| 運用保守(ライト) | 月5,000円 |
| 運用保守(スタンダード) | 月15,000円 |
| 運用保守(フル) | 月30,000円 |
| Web丸ごと運用(記事・レポート・更新) | 月5万円から |
制作だけ、運用だけでもお受けします。今あるサイトはそのままで、運用と月次レポートだけ、という形も可能です。料金とプランの全体像は、こちらにまとめています。
ホームページ制作・LP制作・Web運用の料金と進め方を見る
16業種のデザイン見本(ショールーム)を見る
正直に書きます。こういう会社には向きません
最後に、向かない場合を書いておきます。
- 3か月で問い合わせを増やしたい会社。検索から人が来るようになるまでは、数か月かかるのが普通です。当社のサイトも、作り直してから2か月間はほとんど動きませんでした。急がれる場合は、記事よりも広告とLPのほうが確実です
- 毎日更新が必要な業態。飲食店の日替わりや、在庫が日々動く通販は、当社の運用の型に合いません。更新の回数が多い業態は、別の仕組みをおすすめします
- 数字を見たくない会社。毎月の報告には「効いていません」という月が必ず入ります。それを一緒に見ていただける前提での月額です
- ページ数の多い大規模サイト。数十ページ規模の移行や多言語対応は、当社の得意な形ではありません。内容を伺って、正直にお伝えします
この4つに当てはまる場合は、ご相談の段階でその旨をお伝えします。受けてから「できません」と言うほうが、御社の損が大きいと考えているためです。
まとめ。実績のかわりに、数字で見ていただきます
長くなりましたので、まとめます。
1. 制作会社の実績ページからは、「いつの話か」「どこまでやったか」「公開後どうなったか」が分からない。だから当社は、自社サイトの検索データを毎月公開します
2. 直近28日間は、表示1,697回・クリック79回・クリック率4.7%・平均8.4位。前の28日間と比べて、表示は2.3倍、順位は3.3位改善、しかしクリックは17回減りました
3. 表示が増えてクリックが減ったのは、来てほしい人以外に見つかっているから。増えた表示は暮らしまわりの記事で、当社のお客様の検索ではありませんでした
4. 数字が良くなることと、仕事につながることは別。この見方を、御社のレポートでも同じようにします
5. 来月やることは3つ。暮らしまわりの記事を増やさない、表示が多くて選ばれていない記事の文章を直す、群馬県と経営を組み合わせた記事を増やす
来月も、この続きを書きます。良くならなかった場合も、そのまま書きます。
もし今、「ホームページはあるけれど、効いているのか分からない」という状態であれば、御社のサーチコンソールの画面を一緒に見るところまでは無料です。入っていない場合は、入れるところからお手伝いします。
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