「ホームページ、作ったんですけどね」
群馬県内でお会いする経営者の方から、この続きを聞くと、だいたい同じ話になります。公開したときは満足していた。写真もきれいで、社員も喜んだ。ところが半年、一年と経つうちに、誰も開かなくなった。料金は当時のまま、実績も当時のまま、スタッフの写真は退職した人のまま。
そして最後に、必ずこの一言が出ます。「直したいんですけど、どこに頼めばいいのか分からなくて」
ホームページは、作る費用の話は必ずするのに、作ったあとの費用の話をしないまま公開されることが多いです。 これが「つくって終わり」の正体だと思っています。悪意があるわけではなく、制作の見積書に「公開後」の欄がなかった、それだけのことです。
当社は2026年からホームページ制作をお受けしていますが、そのときに一番迷ったのが、この公開後の値付けでした。結論として、運用保守を月5,000円・15,000円・30,000円の3つに分けました。松竹梅の3段です。
この記事では、なぜ3つに分けたのか、それぞれ実際に何をするのか、そして何をしないのかまで、書面でお渡ししている内容をそのまま公開します。あわせて、当社が自分のサイトを毎月いじり続けて出た実数も、都合の悪い数字を含めて載せます。
公開したまま更新が止まっているホームページを店舗のカウンターで確認している場面
公開したあと、ホームページは静かに古くなる
まず、なぜ保守が要るのかという話からさせてください。「特に変わることもないし、そのままでいいのでは」と思われるのは自然だからです。
放っておいたサイトで実際に起きるのは、次のようなことです。
- 料金と実績が、今の会社と食い違う。 これはお客様にとっては「嘘が書いてある」のと同じ意味になります
- お知らせが止まる。 最新のお知らせが2年前だと、読んだ人は「この会社、今も動いているのだろうか」と考えます
- 外部サービスの仕様変更で、表示が崩れる。 予約フォーム、地図、SNSの埋め込み。これらは他社のサービスなので、こちらが何もしなくても向こうの都合で変わります
- 問い合わせフォームが、静かに壊れる。 これがいちばん怖いです。送信ボタンを押した人は送ったつもりでいて、こちらには届いていない
最後の項目は、壊れても誰も教えてくれません。 お客様は「返事が来ない会社」だと思って、それきりです。月に一度、実際にフォームから自分でテスト送信してみるだけで防げるのですが、この「月に一度」が本業のかたわらではまず続きません。
もうひとつ、見落とされやすいのがこれです。ホームページは公開した瞬間が完成ではなく、検索エンジンに評価されはじめるまでに数ヶ月かかります。 つまり、いちばん手を入れる価値がある時期は、公開した直後ではなく、そのあとに来ます。
会議室のモニターに映したアクセス数のグラフを2人で確認している後ろ姿
自社サイトの28日間。表示は2.2倍、クリックは3割減った
ここで、当社自身の数字を出します。制作会社が自社サイトの成績を公開することはあまりありませんが、当社は実績のかわりにこのサイトそのものをお見せするという方針でやっているので、良くない数字も一緒に出します。
Google Search Console(グーグル・サーチコンソール/検索での見え方が分かる無料ツール)の実測です。
| 期間 | 検索結果への表示 | クリック | クリック率 |
|---|
| 2026年7月16日から8月12日 | 681回 | 96回 | 14.1% |
| 2026年8月13日から9月9日 | 1,517回 | 67回 | 4.4% |
表示は2.2倍に増えたのに、クリックは3割減りました。 毎日サイトに手を入れていた1ヶ月で、この結果です。
なぜこうなったか。表示が伸びた分の多くは、検索の順位が上がって「たくさんの人の画面に出るようにはなったが、選ばれてはいない」ページだったからです。個別に見ると、こんなページがありました。
- ある記事は、28日間で124回表示されて、クリックは1回(クリック率0.8%)
同じ期間に、別の記事は237回の表示で16回クリックされています。つまり表示の数だけを見ていたら「順調に伸びています」と報告できてしまうのに、中身は選ばれていなかった。
この記事でお伝えしたいのは、SEOの話ではありません。こういうことは、毎月見ていないと気づけないということです。年に一度まとめて見ても、そのときにはもう半年分が過ぎています。
ちなみに当社は同じ7月に、自社サイトを構造から作り直しました。そのとき検索エンジンが読み取れる文字数が81字から約1万字に変わっています。上の表示の伸びは、その工事の効果が遅れて出てきたものです。工事をしたのは7月、数字が動いたのは8月末から。この時間差も、毎月見ていないと因果が分からなくなります。
保守を松竹梅の3つに分けた理由
さて、本題のプランの話です。
当初、保守は1種類にするつもりでした。ところがご相談を受けているうちに、公開後にやってほしいことが会社によって全く違うことが分かってきました。
- 「壊れていないか見てくれるだけでいい。中身は自分で直す」という会社
- 「文言の修正やお知らせの追加は、頼みたい」という会社
- 「記事も書いてほしいし、月に一度は顔を合わせて相談したい」という会社
この3つを1つの金額にまとめると、いちばん軽い会社が損をします。逆に高いほうに合わせると、「見てくれるだけでいいのに、その値段は払えない」となって、結局どこにも頼まないまま放置される。それがいちばん困ります。
だから3つに分けました。梅(ライト)・竹(スタンダード)・松(フル)です。プランは月単位で変更できますので、公開直後は竹で走って、落ち着いたら梅に下げる、という使い方で構いません。
金額はこうです。いずれも税別です。
| プラン | 月額 | 一言でいうと |
|---|
| 梅|ライト | 5,000円 | 壊れていないか見張る。小さな直しが月1回 |
| 竹|スタンダード | 15,000円 | 直しとお知らせを、月に数回。レポートが付く |
| 松|フル | 30,000円 | 回数の制限なし。コラムと月1回の定例つき |
上記は全て一例です。ご予算に合ったプランの組み替えをご提案できます。
月5,000円のライトで、実際に何をするか
いちばん安いプランこそ、中身をはっきりさせておく必要があります。「月5,000円で何をしてくれるのか分からない」では、払うほうも不安だからです。
梅|ライト(月額5,000円・税別)に含まれるもの
- サイトとドメインの稼働確認と、月次のご報告(メールで簡易に)
- AIチャットボットのナレッジ更新(月1回)
- 文言・料金・営業案内などの軽微な修正(月1回まで)
- お知らせの更新(月1件)
- メール・チャットでのご相談対応(営業日24時間以内の一次返信を目安)
「稼働確認」というと地味に聞こえますが、実際にやっているのはサイトが表示されるか、ドメインの期限は切れていないか、フォームから送った問い合わせが届くかの確認です。先ほど書いた「静かに壊れる」を、月に一度こちらが代わりに踏みに行く役目だと思ってください。
ちなみに、当社が制作するホームページにはどのプランにもAIチャットボットが付きます。訪問者の質問に自動で答える案内役です。ただし、これは中身の知識を更新しないと、古い料金を自信満々に答えるようになります。ボットは放っておくと嘘つきになるので、その更新も保守に入れてあります。
竹15,000円・松30,000円との違い
上の3つの会社の分かれ方が、そのまま3プランの差になっています。
竹|スタンダード(月額15,000円・税別)
- 稼働確認と、月次レポート(A4・1枚)のご提出
- AIチャットボットのナレッジ更新(月2回)
- 軽微な修正(月3回まで)
- お知らせの更新(月3件)
- アクセス解析の簡易サマリー(閲覧数・流入元の推移)
梅との違いは、回数が増えることと、紙のレポートが出ることです。ここが分かれ目になります。メールでの簡易報告と、A4のレポートは、社内で共有できるかどうかが違います。役員や他部署に見せるものが要るなら竹、社長がひとりで把握できていればいい会社なら梅で足ります。
松|フル(月額30,000円・税別)
- 修正とお知らせの更新は回数の制限なし(常識の範囲内で)
- コラム記事の追加(月1本)
- 季節の告知バナー・キャンペーン枠の制作(月1点)
- アクセス解析レポートの詳細版(検索キーワード・流入元・地域の分析と改善のご提案)
- オンライン定例(30分/月)
- ご相談への優先対応(営業日12時間以内の一次返信を目安)
松の値打ちは、回数よりも月1回の定例30分にあると思っています。数字を見て「次に何をするか」を一緒に決める時間です。これが無いと、レポートは届いているのに読まれない、という状態になりがちです。
小さな事務所でスタッフがスマートフォンから自社サイトの更新を確認している場面
保守に「含まないもの」を、先に書面で渡す理由
ここが、この記事でいちばん読んでいただきたいところです。
当社は保守のご契約時に、含まないものの一覧を必ず書面でお渡しします。
別途お見積りになるもの
- 新規ページの追加、サイト全体のデザイン変更
- 写真撮影・ロゴ制作・動画制作
- 外部サービスの仕様変更に伴う改修
- お客様側の操作に起因するデータの復旧
- 他システムとの新規連携
3つ目について補足します。ホームページは、地図・予約フォーム・SNS・通販といった他社のサービスとつながっています。これらの提供元が仕様を変えると、こちらが何もしていないのに表示が崩れます。 そのときの修理は「不具合の対応」ではなく「改修」として、あらためてお見積りします。
これは意地悪で線を引いているのではありません。ここを曖昧にしたまま始めると、あとから「これは無償ですか」と確認し合う、気まずい場面が必ず来るからです。そして気まずさを避けたい側(たいてい受注側)が黙って引き受けて、その我慢が続かなくなったときに、対応が雑になるか、連絡が途絶えます。「作った制作会社と連絡が取れない」の多くは、この道筋で起きているのだろうと思っています。
前提として、次のことも書面に入れています。
- 本サポートは準委任です。特定の成果の完成をお約束するものではありません
- サイトのデータと各種アカウントは、御社に帰属します
- ソースコード一式と更新手順書をお引き渡しします(御社側で編集された場合の動作は保証対象外です)
- 契約期間の縛りはありません。月単位で解約いただけます。解約後も、制作したページはそのままお使いいただけます
最後の項目は、当社にとっては不利な条件です。それでも入れているのは、縛りで引き留める関係は、結局こちらの手を抜かせると思っているからです。毎月、続ける価値があるかを判断していただくほうが健全です。
記事も更新も丸ごと任せたい場合は、別のメニューになります
保守の3プランは、あくまでサイトを健全に保つためのものです。「記事を毎月出して、集客の面倒まで見てほしい」となると、作業量が変わるので別メニューになります。
当社のWeb丸ごと運用は月5万円(フルプランで月10万円)、いずれも税別です。記事の作成と公開、月次レポート、サイトの更新、フルプランではLINE配信の運用まで含みます。
同じ内容を別々の会社に外注した場合の、一般的な相場はこうです。
| 内容 | 相場(月あたり) |
|---|
| 記事の作成(月2から4本) | 5万から20万円 |
| アクセス解析とレポート | 3万から5万円 |
| サイトの更新・保守 | 3万から10万円 |
| LINE配信の運用 | 3万から10万円 |
| 合計 | 25万から45万円 |
窓口がひとつになり、記事・レポート・更新・配信が同じ人の頭の中でつながるぶん、この金額でお受けできます。制作そのものは、ショールーム型が15万円から、セミオーダーが40万円から、LP制作が20万円から(いずれも税別)です。
制作と運用の全体像は、こちらにまとめてあります。
▼ ホームページ制作・Web運用について
https://www.umeocreate.com/web.html
この保守が向かない相手
正直に書いておきます。次の場合は、当社にご依頼いただかないほうがよいです。
- 毎日何本も更新する業態(ニュースサイト、日次のセール告知など)。回数の考え方が合いません
- 数十ページ以上の大規模サイト、本格的な通販サイト。当社の得意な規模を超えます
- すでに社内に更新できる方がいて、実際に毎月手が動いている会社。 この場合、保守は要りません。手順書をお渡しして終わりで構いません
- 「保守に入れば問い合わせが増える」ことを期待される場合。 増えるとはお約束できません。保守は、増やすためのものではなく、減らさないためのものです
3つ目は本音です。すでに回っているものに月額を乗せるのは、当社としても気が引けます。 ご相談いただければ、そう申し上げます。
まとめ。公開後の値札を、先に見てから決めてください
長くなったので、まとめます。
1. ホームページは公開したあとに静かに古くなり、フォームは静かに壊れる。その日は誰も教えてくれない
2. 当社の自社サイトは、28日間で表示が2.2倍になったのにクリックは3割減った。毎月見ていないと、この種の変化には気づけない
3. 保守は月5,000円(梅)・15,000円(竹)・30,000円(松)の3プラン。分けた理由は、公開後にやってほしいことが会社ごとに違うから
4. 含まないものを先に書面で渡す。とくに外部サービスの仕様変更に伴う改修は、保守ではなく改修としてお見積りします
5. 契約期間の縛りはなく、データと権限は御社のもの
もし今、他社に制作を相談されている最中でしたら、ひとつだけお願いがあります。「公開したあと、毎月いくらで、何をしてもらえますか」を必ず聞いてみてください。 ここに答えが用意されている会社かどうかで、数年後のサイトの状態はかなり変わります。
当社は、現状のサイトを拝見して直すべき点をお伝えするところまでは無料です。他社で制作されたサイトでも構いません。「今のままで問題ない」という結論になることもありますので、そのときは正直にそうお伝えします。
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